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マンション管理:通常総会の議長について

  • @lawyer.hiramatsu
  • 2022年3月3日
  • 読了時間: 2分

更新日:2023年12月13日

 今回は、次のような質問について考えてみましょう。

 私たちのマンションの管理規約には以下のような定めがあります。
 「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない。」
 「総会の議長は、理事長が務める。」
 「副理事長は、理事長を補佐し、理事長に事故があるときは、その職務を代理し、理事長が欠けたときは、その職務を行う。」

 この度、理事長により通常総会が招集されたのですが、理事長に突然の事故があり、総会に出席することができなくなりました。また、副理事長も病気のため出席できません。
 このような場合、議長になるべき者がいないとして流会にすべきなのでしょうか。

■ 回答


 議長の問題に限っていえば、他の議事に先立って議長の選任決議をして進めればよいでしょう。ただし、委任状等の取り扱いに関しては注意が必要です。

 ご質問の趣旨は、「管理規約に『総会の議長』についての定めがある場合【※】でも、総会の決議をもって当該総会の議長を選任することができるのか」ということでしょうか。

 私見としては、当該会議体(総会)の意思決定(普通決議)によって、規約で定められた者以外の者を議長に選任することは可能であると考えます。


【※】区分所有法41条

(議長)
第四十一条 集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の一人が議長となる。

 

 

 


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